しだれ梅と椿で有名な『城南宮』に行ってきました。
例年2月中旬~3月中旬に「しだれ梅と椿まつり」が開催されており、しだれ梅だけでなく椿も見頃シーズンとなります。
今回は、しだれ梅と椿の見頃シーズン真っ盛りである2019年の3月上旬の平日昼間に『城南宮』に行ってきたレポートをご紹介したいと思います。
方除の大社『城南宮』
まずは城南宮に梅と椿を見に行くにあたって、知っておいた方がより楽しめる!という知識を簡単にご紹介します。
簡単にでも知っているのと知っていないのでは城南宮の梅と椿の見方も変わるはずです。
城南宮とは?
城南宮は、京都市伏見区にある神社です。
創立年代は分かっておらず、京に都が遷都(平安遷都)する以前から存在していました。平安遷都以降は平安京の南方にあることから「城南神」と呼ばれていました。
白河天皇が鳥羽離宮(城南離宮)を造ってからはその一部に取り込まれ、その後は京都御所の南西に位置することから裏鬼門(鬼門は北東/裏鬼門は南西)を守る神とされました。
そのため、方除けや厄除けの神としても信仰されるようになりました。
応仁の乱などの戦乱で荒廃するも、江戸時代には復興されます。江戸末期(明治初期)には新政府軍と旧幕府軍が戦った有名な「鳥羽・伏見の戦い」の主戦場にもなりました。
方除(ほうよけ)の大社
京都御所の南西(裏鬼門)に位置するため、方除の大社として信仰されています。
方除(ほうよけ)とは、方位の障りや家相(家の間取り)の心配がないように祈願することです。
城南宮ではそれらに関わる、建物の工事や引越、通勤・通学・営業・旅行に伴う方除や、八方塞がりを除ける祈願が行われています。
自動車の交通安全を願う人も多く、車を乗り入れてお祓いとご祈祷を受けることもできます。
源氏物語花の庭「楽水苑」
城南宮のもう一面が、「源氏物語花の庭」です。城南宮の神苑「楽水苑」は、源氏物語に描かれた80種あまりの草木が植えられており、季節折々の美しい花の庭となっています。
源氏物語に登場する四季の庭を備えた大邸宅「六条院」に触発され、白河上皇が城南離宮の造営に取り組んだことにちなみ、現在の城南宮でも源氏物語ゆかりの草木を植えています。
春には「春の庭」にあるしだれ梅と椿が咲き誇り、秋には「平安の庭」や「室町の庭」にある紅葉が美しいです。
しだれ梅と椿まつり
「春の山」には150本のしだれ梅が春の訪れを告げ、神苑全域で様々な種類の300本の椿が次々に花開きます。
公開期間
2月中旬から3月中旬がしだれ梅と椿の見頃となり、しだれ梅と椿まつりが行われます。
2019年は2月18日から3月22日となっています。
この期間中は梅の花を冠にさした巫女が以下の時間に神楽を舞います。
- 平日:午前10時
- 土日祝:午前10時と午後3時
神楽殿表舞台で行われ、観覧自由となっています。
僕は間に合わず見られなかったのですが、YouTubeに動画がアップされていますので、気になる方はこちらでチェックしてみてください。
2019年3月にアップされた梅が枝神楽です。
料金
神苑拝観料は大人600円、小・中学生400円です。
梅と椿の見頃シーズンのレポート
混雑具合
2019年の梅の見頃となった3月上旬の平日14:00頃に城南宮に行ってきました。
無料の駐車場が十分な広さで、6~7割の埋まり具合という感じでした。
園内は特定の写真スポットは若干混雑していたものの、全体的には混雑しておらず、ゆったりとしだれ梅や椿を見ることができました。
境内(無料ゾーン)
城南鳥居をくぐって右側に1本のしだれ梅があります。
拝殿や本殿のあたりにはこの1本だけですので、無料ゾーンだけでは城南宮まで行く意味はないかと思います。
しだれ梅と椿まつり(有料ゾーン)
大人600円で神苑に入ることができます。城南宮まで来たら神苑に行かないと意味がないと思いますので、ぜひ入ってみてください。
椿
神苑入口からすぐに様々な種類の椿があります。
椿というと真っ赤なものしかイメージがなかったのですが、白いもの、赤白が混ざったもの、と様々で、かなり見ごたえがありました。
蝦夷錦という椿です(右側)。
すべての右下のような看板で解説してくれており、分かりやすいです。
蝦夷錦は、白地に紅の縦絞り柄で、八重咲(本来の花びら以外に、おしべやめしべが弁化して花びらとなることで花びら数が増加した花)です。
ピンク色の椿です。
白い椿です。
しだれ梅を見に行ったのですが、椿も素晴らしかったです。これは必見。
しだれ梅
神苑入口から続く椿ゾーンを抜けると「春の山」です。
この時は若干散っている梅もあるため、地面が梅色に染まっていて、それはそれで美しい景色になっていました。
これだけの数のしだれ梅はそうそうお目にかかれないのではないでしょうか。
白いものから赤いものまで咲き乱れている景色は圧巻です。
枝に寄るとこんな感じ。
しだれ梅の下には大量のフキノトウも。
城南椿としだれ梅
「春の山」の終わりあたりにある城南椿が落ちてしまっているココが一番混雑していた撮影スポットです。
城南の名がついた真紅の藪椿「城南椿」が地面に落ち、奥にはしだれ梅が見え、陽の当たり方によっては息を呑む美しさです。
平安の庭
春の時期は「春の山」がメインとなりますが、神苑はまだ、平安の庭、室町の庭、桃山の庭などと続きます。
春の山から平安の庭に向かう途中(本殿横)には御神木があります。
スギの大木です。
切られている経緯みたいなものをネットで探してみたのですが、見つかりませんでした。
平安の庭の入口(神楽殿の裏)にも、しだれ梅があります。
これも見事に満開です。
室町の庭
澄んだ水の池があります。
水が綺麗なので鯉がゆうゆうと泳いでいる様がよく見えます。
桃山の庭
何かの木を育てている(寒さから守っている?)最中なのでしょうか。
面白い光景だったので写真を撮ってみました。
アクセス
基本情報
住所:〒612-8459 京都府京都市伏見区中島鳥羽離宮町7
営業時間:9:00~16:30(受付16:00終了)
地下鉄烏丸線・近鉄京都線の竹田駅から徒歩17分です。竹田駅からは市バスも出ており「城南宮東口」下車で徒歩3分です。
京都駅からは、八条口E1乗場かららくなんエクスプレスで「城南宮前」下車か、H7番乗場から市バス19番で「城南宮」下車です。
Webサイト
城南宮Webサイト:http://www.jonangu.com/
かなりテキスト多めですが、色々な情報が載せられています。
しだれ梅と椿まつり:http://www.jonangu.com/shidareume.html
梅と椿についての開花状況や、まつり開催日程、品種紹介についてはこちらにまとめられています。
駐車場
西側の国道1号線から左折して城南宮に入り、右手に駐車場が広がっています。入口には警備員がいて誘導してくれるので分かりやすいです。
200台ほど停められる無料駐車場が用意されており、梅と椿の見頃シーズンの平日に行きましたが、7割ほど埋まっているくらいの混雑具合でした。
特に待ち時間はなく駐車できました。
名神高速を降りてすぐの場所でもあり、京都府外からの観光客が多いようです。
京都ナンバーは半分弱といった感じで、大阪・神戸・名古屋・三重あたりのナンバーの車が多かったです。
まとめ
2019年3月上旬、しだれ梅と椿が見頃となっている『城南宮』に行ってきました。
高速の京都南インターのすぐ近くにあることや、広い無料駐車場を備えていることから、車でのアクセスが抜群で、京都府外からも大勢の方が城南宮に来ていました。
しだれ梅だけでなく椿も楽しめ、その他の庭も綺麗に整備されていて見所が多く、入場料600円は妥当だと思います。
以上、城南宮のしだれ梅と椿レポートでした!