和菓子好きの妻、餅好きの僕。
ふたりともが一口食べて大絶賛してしまったのが、出町柳にある老舗和菓子屋さん『出町ふたば』の豆餅です。
ここは連日大行列の人気店なのですが、むしろ大行列だからこそ、超美味しい豆餅を提供できているとも言えます。
とにかく、和菓子好きにも、餅好きにも、並んでも食べてほしい『出町ふたば』の豆餅をご紹介したいと思います。
出町ふたば
老舗和菓子店
『出町ふたば』は明治32年(1899年)創業の老舗和菓子店です。
看板商品は名代豆餅で、平日でも大行列の人気店。地元の京都人にはお赤飯も人気だそうです。
京都御所と下鴨神社の間に位置していて、観光で巡るには行きにくい(行かない)場所かもしれませんが、和菓子好きの方は行く価値があると思います。
大行列の人気店
この日は土曜日でしたが、やはり大行列です。
それでも回転は早いので20分ほどで購入できました。
ちなみに、5個以上を購入する場合であれば事前に電話で予約できるようです。予約時に時間を指定するので、お店に着いたら店員さんに声をかければ、行列には並ばずに購入できます。
今度、大量に購入するときには電話予約を試してみたいと思います。
メニュー
行列に並びながら、掲げられている紙のメニューから選びましょう。
やはり鉄板は豆餅ですが、季節限定商品やお赤飯もオススメです。
この日は秋だったので、栗を使った、栗餅や栗おこわが季節限定商品として販売されていました。
四季折々の季節限定商品がメニューにあるのも、和菓子屋の良いところですね。
行列の最前列まで来ると、ケースに入った和菓子たちを見ることもできます。
店内には普通ではありえないほどの数の店員さんが。さすが超人気店ですね。
美味しいから売れる、売れるから美味しい
店内の奥のスペースでは常にお餅をつき、豆餅を作っています。
つきたてのお餅を使うからこそ、出町ふたばの豆餅はとても美味しいのです。
つまり、
- つきたてのお餅で作る豆餅は美味しい
- 美味しいから売れる
- 売れるから次々と豆餅を作る
ということになり、これぞ「美味しいから売れる、売れるから美味しい」の無限ループになっているのです。
これが『出町ふたば』の豆餅が美味しい1番の理由だと思います。
普通の和菓子屋さんでは、そんなに大量に売れないため、どうしても作り置きの豆餅(豆大福)になってしまいます。出来たてと作り置きには歴然の差がついてしまうのです。
名物「豆餅」が激ウマ
豆餅と季節限定商品
鉄板の豆餅と、秋の季節限定商品を買いました。
包み紙には商品のシールと、「保存料は使用していません。本日中にお召し上がり下さい。」のシールが貼られていました。
”本日中に”とありますが、豆餅は餅がどんどん硬くなっていきますので、買ったら即食べをオススメします。もうラーメン並に即食べしましょう。
豆餅(200円)、新栗餅(230円)、鳴門金時いもあんの福豆大福(200円)
右の2つが豆餅、左上が新栗餅、左下が鳴門金時いもあんの福豆大福です。
新栗餅には中にどっさりと丹波の栗が入っています。栗クリームではなく、本物の栗がごろっと入っているのが良いですね。
豆餅を食べてみた感想
『出町ふたば』で豆餅を買って、帰宅してすぐに食べました。
ひとくち食べるなり・・・
んーーー!!!
ウッマ!!これ、今までの豆大福の中でベストじゃない?
うん。餅が美味しい。
あと、豆の塩気が良いね!
単純なんだけど、良い餅と、良い豆と、良い餡を組み合わせたら、最高に美味い豆餅が完成してるって感じ。
僕の実家では、餅米を作っていて、毎年お正月にはお餅も自家製でした。それくらい美味しいお餅を食べ慣れている人であっても、『出町ふたば』の豆餅は文句なしに美味しかったです。
和菓子好きはもちろん、お餅好きにも超オススメしたいです。
冬の季節限定商品
やっぱり豆餅は買っちゃう
寒い冬でも行列の耐えない出町ふたばにまたまた行ってきました。
やっぱり豆餅は食べたいということで2つ。そして食べたことのない田舎大福(よもぎ)と冬の季節限定商品である冬至もち(柚子)を1つずつ買いました。
2人で食べるにはこれが限界ですね。
豆餅はやっぱり最高に美味しいです。
ただ、この日は持ち帰って2~3時間してから食べたのですが、買って即食べに比べるとお餅がもう硬めになっていました。
冬だからというのもあるんでしょうが、時間経過が最大の敵なのかもしれません。
と言っても、十分美味しいです。でも100%を目指すなら買って即食べに限りますね。
冬の季節限定商品:冬至もち(柚子)
冬至もち 230円
冬の季節限定商品で、皮に柚子が練り込まれています。口に入れた瞬間から柚子の香りが溢れます。
柚子の香りがすごい!
柚子をかじっているみたいというのも大袈裟ではないかも?!
田舎大福(よもぎ)
田舎大福 200円
こちらは皮に本よもぎが練り込まれています。こちらもよもぎの香りが口に広がります。
よもぎの香り懐かしい・・・
”田舎”もちと名付けられている通り、よもぎの香りで懐かしさを感じるのは僕だけではないはず。歳を取るほど沁みる逸品です。
ちなみに、冬至もちも田舎大福も中はつぶあんです。
春の季節限定商品
桜餅
上の写真の消費期限に書いてある通り、1月16日に買ってきました。
まだまだ季節は冬なのですが、季節の和菓子は先取りしていくのが風流なのかも・・・?ということで、春の季節限定商品の桜餅をご紹介します。
そういえば何気に初めて平日(水曜)の15時頃に出町ふたばに行ったのですが、空いていました。5~6人しか行列にはなっていませんでした。土日と比べるとやはり違いますね。
桜餅 230円
包みを開けた瞬間から山桜葉のいい香りがただよいます。
それもそのはず、桜餅1つにつき、山桜葉は2枚も使っているのです。
この葉っぱはもちろん食べられます。出町ふたばの山桜葉はかなり塩っぱかったです。でも桜餅と一緒に少し食べると丁度よい塩梅になります。
山桜葉を広げると桜餅がでてきます。
関西なのでもちろん道明寺です。
関東と関西で桜餅が違うというのはよく知られたことだと思います。関西人は関東(長命寺)タイプが許せなかったり、東京人は桜餅とは言わずに道明寺と言ったりしますよね。
ちなみに僕は金沢出身なのですが、金沢は関東(長命寺)タイプが多いです。でも個人的にはどちらの桜餅も分け隔てなく好きです。
僕の経験ではおそらく桜餅といえば大半がこしあんだと思いますが、出町ふたばの桜餅も中はこしあんです。
甘すぎないあんが今回も美味しいです。
柏もち
豆餅と桜餅に加えて、柏もちを買ってみました。
写真の左上が柏もち、右上が桜餅です。
柏もちは5月5日の端午の節句(立夏)に食べるものらしいので夏の季節限定商品なのかもしれませんが、まだ4月なので春ということにしておきます。
柏もち 230円
桜餅の山桜葉の香りには敵わないかもしれませんが、柏もちを包む柏の葉も良い香りがします。
柏の葉も塩漬けになっているようですが、固いので一般的には食べません。
柏もちは、うるち米をひいて作った上新粉つかっている生地なので、つるつるしたお団子なのですが、縁起を担ぐために”餅”という名前になっています。
表面はつるつるしていますが、しっかりした弾力があるのが出町ふたばの柏もちの特徴です。
ちなみに、出町ふたばの柏もちは「こしあん」「つぶあん」「みそあん」があるのですが、妻は悩みに悩んで「こしあん」を買いました。
食べ比べてみても面白いかもしれませんが、やっぱり豆餅が美味しいので、どうしても季節限定商品は1つ2つを試す感じになってしまいます。
本よもぎ
本よもぎ 220円
田舎大福とほぼ同じだと思うのですが、きな粉がまぶしてあります。
食べた瞬間によもぎの香りがふわっとして懐かしい気持ちになれます。
きな粉は甘さ控えめで邪魔をしません。
ちなみに、中はこしあんで、やっぱり田舎大福と同じだと思います。
違いは、きな粉とネーミングだけかな?
花だんご
花だんご 180円
こちらも懐かしい3色団子。
季節になると給食で出たなあ
赤は着色しているだけだと思うので、赤白の味は同じです。
緑はよもぎの香りがあって違った美味しさです。
懐かしさはありますが、味的には普通の品なので、やっぱりどれを食べても豆餅が美味しいなあと思ってしまいます。
アクセス
基本情報
住所:京都府京都市上京区出町 今出川上ル青龍町236 東大路通
営業時間:8:30~17:30(火曜定休)
出町柳駅から徒歩5分、今出川駅から徒歩13分です。
鴨川と高野川が合流する、鴨川デルタの近くにあります。晴れた日であれば出町ふたばで豆餅などを買って鴨川沿いで食べるのも良いですね。
駐車場は無いけれど
駐車場はありません。
しかし、お店が面している河原町通りは広めの道路ですので、『出町ふたば』の北側に路上駐車することができました。
おそらく同じように『出町ふたば』へ行くために路駐している車が数台いますので、空いているところに並ぶように駐車すれば良いかと思います。
くれぐれも、交通や他のお店の邪魔にならない位置に路駐しましょう。
本店以外のお店
出町ふたば本店は、特に観光客・出張者にはちょっと行きにくい場所です。
アクセスしやすい百貨店でも販売しているので、こっちを狙ってみるのもアリだと思います。
伊勢丹(JR 京都駅)
地下1階で販売しています。
月・水・金・日は、12:00~売切次第終了、14:30~売切次第終了です。
土は、14:30~売切次第終了です。
高島屋(阪急 河原町駅)
地下1階の銘菓百選で販売しています。
10:30~売切次第終了、14:30~売切次第終了です。
火曜日と第4水曜日は入荷がないので注意です。