有馬温泉にはたくさんの旅館がありますが、今回は初有馬ということで、1191年創業で歴史のある『陶泉 御所坊』に行ってきました。
食事・部屋・温泉どれをとってもさすがとしか言いようが無いのですが、料金はちょっとお高めに感じました。
“関西の奥座敷”と呼ばれる有馬温泉だけあって、関西からのアクセスがよく、外国人の宿泊者が相当多いようで、それが価格高騰の要因になっているのではないかと思います。
それでは『陶泉 御所坊』の食事・部屋・温泉について詳しくご紹介します!
有馬温泉『陶泉 御所坊』
有馬温泉とは?
日本書紀にも記載が残っているという日本最古の湯であり、足利義満や豊臣秀吉といった歴史上の人物も逗留したと言われています。
有馬温泉は”関西の奥座敷”と呼ばれるほど関西からのアクセスがよく、車でなら神戸から30分、大阪から60分、京都から90分といったところです。
旅行というより、ちょっとしたドライブという気分で到着できます。
『陶泉 御所坊』とは?
有馬温泉にはたくさんの旅館がありますが、1191年創業で有馬最古の宿とされるのが『陶泉 御所坊』です。
谷崎潤一郎、吉川英治、伊藤博文といった文化人も宿泊しています。
実際に宿泊した部屋も残っており(リニューアルはされているはずですが)、仲居さんに聞くとあちらの奥の方の部屋に・・・と教えてくれました。
上の写真が玄関口です。
3階建てのこじんまりした建物に見えますが、奥行きがかなりあるので、中に入ると意外に広く感じます。
古さと新しさ、和と洋が混ざりあっていて、高級感がありながらも落ち着く空間になっています。
宿泊タイプ
部屋と食事の組み合わせによる宿泊タイプがあります。
まずは部屋についてですが、7種類で合計20室となっています。
- 地久(2~5名用):いわゆるスタンダードルーム
- 中庸(4名用):いわゆるスーペリアルーム
- 天楽(4名用):いわゆるデラックスルーム
僕たちは夫婦2名だったので、地久でいいかなと思っていたのですが、ある理由で中庸にしました。
それが食事の問題です。
食事はそもそも全部屋について
- なし(素泊まり)
- 朝食付き:2人で約7,000円ほどアップ
- 2食付き:2人で約3万円~3.5万円ほどアップ
から選ぶことができます。
そして実は、夕食を部屋食にできるのは”中庸”か”天楽”であり、“地久”は自動的に食事処となります。
部屋食が好きな場合は4人部屋に泊まらざるを得ないのです。
でも、部屋食が良い!
『陶泉 御所坊』に泊まってみた感想
到着&チェックイン
車を駐車場に停めて送迎してもらい、チェックインです。
さすが高級旅館だけあってカウンターでチェックインするのではなく、カフェスペースに案内されて、飲み物と和菓子を頂きながらチェックインとなります。
チェックイン時刻は15時~です。
部屋
上記のように、夫婦2人ながら部屋食がしたかったので4人用の中庸に宿泊です。
部屋に入るとリビングスペースのような4人用のテーブルと椅子、そして洗面台とトイレがあります。
奥に進むと寝室スペースとして畳の部屋、そして窓際にはマッサージチェアが置いてあります。
2人ではちょっと持て余すほどの広さでした。
中庸は2階の大浴場の近くにあり、部屋食もできるので宿内での移動が少なくできます。
そのため、年配の方にもオススメのお部屋だそうです。
温泉
部屋で一服した後、さっそく温泉(大浴場)に行ってみました。
『陶泉 御所坊』の大浴場の特徴としては、
- 意外にこじんまりしている
- 半混浴スペース
です。
まず1つ目ですが、20部屋しかないということもあるのでしょうけど、個人的には意外にこじんまりしているな~と感じました。
洗い場は5つほどしかなく、浴槽は透明な湯と半混浴スペースの褐色の湯の計2つでした。
とは言っても、実際に入浴している際には他に誰も居ないか、居ても1~2人くらいだったので、狭いと感じることはなく、リラックスして入浴することができました。
次に2つ目の半混浴スペースですが、これ他では聞いたことがない仕組みです。
有馬温泉のお湯には鉄分が多く含まれていることで褐色になっているため、お湯に浸かっていれば体は見えません。
その特徴を利用して、男女それぞれの大浴場が奥の方で繋がっており、半混浴スペースとなっているのです(低い壁はあります)。
夫婦・カップルで温泉に行くと別行動になって少し寂しいという方もいると思いますが、『陶泉 御所坊』の半混浴スペースなら、一緒に温泉を楽しむことができます。
これは面白い仕組み!
食事
お待ちかねのお食事です。
めちゃくちゃ美味しかった!
言うことなし!さすが!
夕食
前菜・八寸です。
どれもこれも美味しかったですが、特にお刺身が素晴らしい鮮度でした。
鯛は身がシッカリしていて甘みがありこの夕食の中でもいちばん美味しかったかもしれません。
あと、関西人が何かと食べる鱧があり、正直に言ってうなぎや穴子の方が美味しいでしょ?と思っていた訳ですが、ここで食べた鱧は特に皮がプリッとゼラチン質で美味しかったです。
鮎の山椒煮です。
ほろ苦さが絶妙な大人の味でした。
天ぷらなど。
神戸牛(但馬玄)のしゃぶしゃぶです。
このメインは、しゃぶしゃぶ、すき焼き、ビーフシチューの3種類から選ぶことができました。
いちばん人気はしゃぶしゃぶだそうで、僕たちもそれにしました。
肝心の神戸牛(但馬玄)がこちら!
ブランド化されまくっている神戸牛(但馬玄)なので、確かに美味いんですが、個人的には前菜にあった魚料理の方が好みでした。
デザートは少しずついろいろ盛られています。
最後の最後まで手を抜かない美味しさでした。
全体的な感想としては、どこれもこれも「あ、これ絶対に良い素材を使ってるやつだ・・・」と思うものばかりで、さらに素材の良さを邪魔しない抜群の調理・味付けでした。
本当にめちゃくちゃ美味しかったので文句のつけようもありません。
大満足!
ただ、僕たちは少食なのでベストの量だったのですが、20代の方や30代でも大食いな方であれば、ちょっと少なめの量かもしれません。
最後にごはんがおひつで出てくるのでそれで調整できると言えばできますが。
それも含めて上品にまとまっている夕食ということだと思います。
朝食
続いてこちらも絶品尽くしの朝食のご紹介です。
旅館の朝食ってなんであんなにワクワクするんでしょうね~。
ごはんとしじみの味噌汁が落ち着きます。
そして、ごはんのお供(梅干し、焼き鮭、佃煮など)がズラリ。
朝は和食派にはたまらないと思います。
朝食のメインが、丹波黒豆の湯豆腐です。
黒豆を使っているからといって変なクセがあるわけではなく、非常に上品で味のある豆腐でした。
そして実は湯豆腐自体より感動的だったのか薬味の鰹節です(写真右に見切れちゃってる)。
その場で仲居さんが削ってくれるのですが、めちゃくちゃ良い香り!!
薬味として食べるのはもったいないくらいで、ごはんにかけて食べたらめちゃくちゃ美味かったです。
また、左に写っているのは海苔で、良い海苔ってこんなに美味しいのか・・・と感動するほど。
噛んだ時にはパリッとする歯ごたえがあり、口の中で溶けて生海苔のようになり海の香りがしてきます。
全体的な感想としては、夕食と同じで、本当に1つ1つの素材が素晴らしい!ということです。
朝から最高の贅沢をしている気分に浸れました。
泊まって分かった良いところと悪いところ
『陶泉 御所坊』の食事・部屋・温泉(大浴場)については、すべてが素晴らしく、さすが歴史ある旅館だと思いました。
建物の内装から従業員の方のサービスまで文句のつけようもありません。
ただ、1つ悪いところがあるとすれば、料金に見合っている気はしない(=コスパが悪い)というところでしょうか。
平日でも2人で1泊約7万円(2食付き)してしまうのですが、果たしてここまでの価値があるかというと、もっと安くても同じレベルの宿はあるよね?という感じです。
例えば、僕たちは道後温泉の『ふなや』に泊まったことがあり、ここも素晴らしい旅館で甲乙つけがたいですが、『ふなや』は2人で1泊約3万円(2食付き)です。
比べると倍以上のお値段なのです。
※あと個人的には、神戸牛はブランド価格で割高なので別にいらないな~と思いました。
これは『陶泉 御所坊』だけでなく、有馬温泉全体に言えることで、関西からのアクセスの良さが良くも悪くも現状の高価格化を作り出しているのではないかと思いました。
というのも、『陶泉 御所坊』の仲居さんに聞いたところ、平日は8割以上が外国人のお客さんなのだそうです。
大阪・京都は外国人に人気の観光地であり、少し足を伸ばして日本らしい温泉旅館に泊まろうということなのでしょう。
そのため、平日でも料金が高く、日本人にとってはコスパが悪い温泉地になっているのではないかと思います。
この値段でリピートする気にはなれない・・・
遠くなるけど、次は城崎とか別の温泉に行きたいよね~
今回の宿泊予約
いろいろな予約サイトを見比べたのですが、『陶泉 御所坊』に関しては料金が統一されており、違いがありませんでした。
そこで10%OFFクーポンを利用できたReluxで予約しました。
新規に会員登録をする場合【IP_QPRFA】のコードを入力すれば10%OFFクーポンが貰えるので試してみてください。
アクセス
基本情報
住所:〒651-1401 兵庫県神戸市北区有馬町858
神戸電鉄・有馬温泉駅から徒歩5分です。
京都から車でなら、名神高速・中国自動車道・阪神高速を通って約90分です。
Webサイト
公式Webサイト:http://goshoboh.com/
予約サイト:https://rlx.jp/25332/
駐車場
少し離れたところですが、”有馬里駐車場”を利用するように案内されます。
ググってみると”有馬里駐車場”は有料の駐車場なのですが、実際に行ってみると御所坊グループの駐車場があり、そこを無料で使うことができました。
そこまでの案内はなかったので、宿泊料金あんなに高いのに有料駐車場を使わせるのかよ!と思っていましたが杞憂でした(普通にちゃんと案内すればいいのに・・・)。
御所坊グループの駐車場に停めると係の方が来て、名前と宿を確認するとそこまで送迎してくれます。