たまには高級店!
行ってみましたフレンチ。
素材×火入れ×シンプルがコンセプトという『レーヌデプレ』のディナーコース。
コンセプトを体現しつつ、日本らしさも感じるフレンチで、珍しい料理を食べられて大満足でした。
ということで、『レーヌデプレ』についてご紹介します。
神宮丸太町のフレンチ『レーヌデプレ』
路地に入ったところにある落ち着いたお店
丸太町通りから路地に入って30メートルほど。
大通りから少しだけ外れるだけで落ち着いて静かな空間になっていて、おしゃれな方の自宅かな?という佇まいで『レーヌデプレ』があります。
2日前完全予約制であり、昼夜ともに3組限定となっています。
今回は妻がディナーコースを予約してくれて『レーヌデプレ』へ行ってきました。
営業時間とメニュー
入り口にはメニューが。
メニューの書き方的に、季節によってお魚やお肉の種類は変わるのでしょうが、基本的な方向性はこれで分かるかと思います。
『レーヌデプレ』のコンセプトが、素材×火入れ×シンプルということで、低温ローストのお肉料理が看板であり最も気になるメニューだと思います。
実際にはそれに加えてお魚メニュー(厳選された熟成魚)も、絶妙の火入れが楽しめました。
『レーヌデプレ』のディナーコースを食べてみた感想
この日のメニュー
その時によって微妙にメニューが違うようで、僕たちが行ったディナーコースでは「季節の旨味」はなく、「シェフの、遊びゴコロ・・・」が2品になっていました。
前菜
師へのオマージュ
『レーヌデプレ』の中原オーナーシェフはパリの「アルページュ」で修行されたそうで、ググってみるとそのお店のスペシャリテの1つに似たような卵料理があるようです。
師へのオマージュとはそういうことでしょう。
卵の殻の上部がカットされていて、まろやかな半熟卵、酸味のビネガー、甘みのメープルシロップが入っていて(たぶん他にも何か入ってると思うが・・・)、シンプルに見えて複雑な味わいです。
シェフの遊びゴコロ・・・その1:ハマグリとほうれん草のスープ
材料を聞いて想像できる味があると思うのですが、正直に言って、そのままの味でした。
それは良いとしても、かなり塩加減がキツく、これ以降の料理が心配になりました。
結果的にはこれ以降は味付けはちょうど良かったので杞憂でした。
この料理の塩味でこっちの舌が調整されたのかも?
また、後になって、隣のテーブルの常連っぽい方とシェフが話していたのですが、シェフが言うには「自分の味付けで外で料理すると濃いと言う人がいるから薄味で仕上げるが、ここは自分の店でお客さんも自分の味を分かってくれているから自分の感覚通りに味付けしている」とのことでした(横で聞いてなるほどと思っていました)。
シェフの遊びゴコロ・・・その2:ハモのタタキ
おそらくハモを軽い昆布締めにしてから、表面を焼いて、中心は生に近く仕上げた感じです。
ここでも絶妙な火入れが発揮されていました。
ただ、関西人ではない僕たちにとってハモは馴染みがなく、”普通のハモ料理”を知らない者にとっては感動が薄いかも・・・と思いました。
オマール海老
たぶんここまでが前菜だと思いますが、オマール海老のスペシャリテです。
レアに火入れされたオマール海老に、クルミの香り高いソースがかけられています。
海のオマール海老と山のクルミが絶妙な相性で一種の感動がありました。
これがいちばん美味しかった!
パン
メインに入る前にホカホカのパンが運ばれてきました。
箱の底に温められた石が置いてあり、パンは手で千切るのも熱いほどでした。
冷え冷えのパンになるより数倍美味しいですね。
メイン
スジアラ(8日目)
わざわざ8日目とメニューに書いてあるところに、自信と誇りを感じます。
皮目はパリッパリ、すぐ下の身は鶏肉のようなプリッと感、中はレアで熟成の旨味を十分に感じられる仕上がりでした。
これぞコンセプト通りの素材×火入れ×シンプルです。
これがいちばん美味しかった!
出水産尾長鴨の低音ロースト
僕たちは魚好きな方なので、スジアラよりは感動が薄かったのですが、この鴨も丁寧に調理・火入れされたものなのだと思います。
個人的には添えられていたポルチーニの香りと味に驚きました。
日本で料理するなら日本のキノコでも良いんじゃないの?という思いもありますが、フランスから取り寄せているというポルチーニも確かに美味しかったです。
デザート
フランポワーズ
フランポワーズシャーベットをパリパリの焼き菓子で挟んだもの。
食感と温度差が楽しい品です。
味的には見た目の想像通りで驚きはないかも。
洋梨
アイスクリームとコンポート(というのかな?)です。
どちらも普通に美味しいのですが、それ以上でもないという感じです。
食べ終えての感想
コンセプトに素材×火入れ×シンプルを掲げているだけあって、それが発揮されたオマール海老、スジアラ、尾長鶏は抜きん出て美味しかったです。
これを堪能できただけで行ったかいがあったと思いました。
逆に言うと、コースのそれ以外である前菜やデザートに対しては、普通に美味しいもののそこまでの感動はないかもしれません。
料理をサーブするスピードや、サーブされる方の距離感はとても良く、これならサービス料込みというのも納得できるというものです。
ディナーコース全体として、コンセプトを体現しつつ、盛付や食器にはどこか日本の懐石料理らしさも感じました。
京都で日本人シェフが提供する意味があるフレンチだと思います。
祇園あたりの中心部にある訳でもないため、お値段もお手頃なのもオススメポイントです。
アクセス
基本情報
住所:〒602-0872 京都府京都市上京区 中町通丸太町下る駒之町537−1
営業時間:11:30~13:30、18:00~20:00(水曜定休)
京阪本線の神宮丸太町駅から徒歩4分、地下鉄烏丸線の丸太町駅から徒歩13分です。
Webサイト
公式Webサイト:http://reine-des-pres.com/
オンライン予約も受け付けているので便利です。
駐車場
駐車場はありません。